波乱の3日目

2001年9月12日
前日「自律神経失調症に伴う発作」を起こした私は、夜になっても回復せず、姉に娘の入浴と言う仕事を委ねた。

当然のごとく風呂場からは
「お母さんと入る〜」
「うわ〜〜〜〜ん!」
と娘の叫び声が聞こえてくる。

娘は5歳と言う年齢からも、もう少し親離れしていても良いとは思うのだが、一人娘だからかどうかよそ様の子供さんより幾分幼い。
今回は旦那が出張で留守だったと言う事情もあり不安だったのだろう、私から片時も離れようとはしなかった。

だから叔母とは言え、慣れない人と風呂に入るなどと言う行為は、不安倍増でしかなかったのだ。

なだめすかして何とか風呂に入れてもらえたものの、その日の夜泣きはなかなかパワフルなものだった(泣)。

そして3日目の朝。

なんだか家の様子がおかしい。

いつもなら聞こえる義兄の大声が聞こえない。

聞こえるのは階段を何度も往復してゆく足音と、トイレのドアの開閉の音。

おかしいなと思いつつも、階下へ行くと姉は洗濯物干しの真っ最中。

「なんかあった?」←私
「旦那が調子が悪いらしくて、朝からずっと戻してるみたいや」←姉
「だいじょうぶなん?」←私
「飲みすぎや、気にせんとき」←姉

その内唸り声が聞こえ始めた。
流石にちょっとやばいんちゃうのー?と思っていたら、姉が洗面器に新聞を敷いて2階に持って上がって行った。

どうやらトイレまで吐きに行く体力も無くなったらしい。

「どないなん?」←私
「う〜ん、ちょっとひどいみたいやし、救急行って来るわ」←姉
「吐き気?」←私
「胃が痛いって転げまわってるわ」←姉
「あちゃー」←私

その日、朝9時から姉の家では会合が予定されており、沢山の客人が集まり始めた。

客人の手前姉が家を空けるわけにもいかず、その客人が帰られてからしか急病センターにはいけない。

そんなんで大丈夫なのか?と心配している私の横を、甥や姪はシャラ〜と何事もないかの顔で通っていく。

「心配やないのん?お父さん大変みたいやで」←私
「お酒の飲みすぎや、自業自得!」←姪

可哀想に子供たちに心配もしてもらえないとは・・・。

義兄は子育てに殆んどかかわっていない。
普段は自分の好きなように振る舞い、しかしお酒が入ると父親としての説教をくどくどと始めると言う癖があるので、自然子供たちに煙たがられる存在になってしまっていたのだった。

父親は一日にしてならず・・・といった所か。

客人が帰り、姉は市内の急病センターに義兄を車に乗せ出かけていった。

年頃の甥や姪はそれぞれバイトやデートやらに出かけていき、家には私と娘、小学生と中学生の姪甥が残された。

程なく姉から電話が入り、急病センターは病人で一杯で2、3時間待ちは必至なので、新日鉄病院に受け入れて貰えるよう頼んでみてくれと言う。

急いで番号案内に電話を掛けて新日鉄病院の番号を調べ、病院に急病人の診察の受け入れを頼み、OKの返事を貰うと姉に折り返し電話を掛けて新日鉄の救急入り口に向かうよう指示。

それだけでなんだかこちらが疲れてしまった。

家の中の用事も残っていたのでそれを片付け、昼まで待ってみるが一向に帰ってくる様子もない。

昼御飯を買いに出かける相談を姪としている所へ姉から電話。
今は血液検査の結果待ちで、そのあと点滴を受けるので帰りはまだ遅くなると言う事だった。

またまた疲れた・・・。

買物に出る元気もなくなったので近くのピザ屋から宅配してもらおうとしたら、ピザは高いから注文した事がないからチラシさえも置いてないと言う。

仕方ない、ここはネットで検索し様と、パソコンを立ち上げるが、いかんせん初心者の姪、なかなか目的のHPに辿り着かない。

えーい!とタウンぺージで近そうなピザ屋を見つけ電話を掛け、テキトーに持ってきてもらうようにした。

ますます疲れた。

ピザ屋がやっと来てくれ、子供たちに昼食を食べさせるとどっと疲れが来て横になる。

そこにまた姉から電話。

グループホームの父親の所にコーヒーを持って行ってやってくれとの事。

おいおい、どうやって行くんじゃぁ〜・・・・。

タクシーを呼んで、子供4人連れて行くのももう出来そうもない。

そうだ!デートに行った甥っ子を呼び戻そう。
あの子なら運転できる。
義兄の車もある。

いそいそと電話を掛けると、帰って来てはくれるらしいが義兄の車は運転した事がないという。

はぁ〜〜、振り出しに戻る・・・・。
まだ死にたくはないよー。

しゃーないタクシーかと思っていたら、甥から電話。

「彼女が送って行ってくれるといっているから、用意しといて」との事で私と娘2人が行く事になった。

しかし小学生の甥っ子がすねる・・・・。

あー、もうしらんっ!

ほっといてホームに出かけたら小一時間ほどで姉が子供を連れてやってきた。

義兄は疲れとストレスによる胃腸炎らしく、しばらく安静が必要との事だった。

ま、一安心と思っていたら、義兄はまた勝手に出かけて行ったらしい。

あほらし・・・。
心配して損した。

このあとパワフル姉に買物に連れ出された私は、その夜迄こき使われる事になったのだった・・・。


コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年5月  >>
27282930123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

お気に入り日記の更新

この日記について

日記内を検索