日本橋、買物録。

2001年10月21日
相変わらずの「軽繰状態」。
突っ走っている自分がわかるが、止められない。
これも病気ゆえなのかな?

そろそろ心と身体のバランスが崩れ始めているのも感じ取っている。
いつまでこの状態が続くのか、いつ壊れるのか、判らない怖さってのもある。
その時私はどうなるんだろうか・・・・?


金曜日、日本橋の古着屋街にリベーンジ!

家からだと1時間もかからないので旦那に娘を預けて出かけた。
さすがに着物で出かけるほどの気力はなくて、ワンピースにハイヒール。
でもこれが失敗、草履よりハイヒールのほうが疲れる・・・。
足痛いよぉ。。。。。(涙)

日本橋と言えば、大阪では大電機屋街。
東京で言うところの秋葉原に近い・・・と思う。(行った事がないからね)
パソコン、日常家電は言うに及ばず、そのパーツ、工具、果ては何に使うのか?と考えさせられる物まで何でもある街。
土日ともなれば人の多さは驚くほどである。

その大通りから一本筋を奥に入ったところに、件の古着屋街はある。

店の数は4、5件だが、その殆んどの店の前には「暖簾代わりか?」と思わせるほど沢山の着物が吊り下げられていて、店の奥は見えない。
怪しい店かどうかは入ってからのお楽しみ・・・。(笑)

まず1軒目、恐る恐る入った店は洋服、着物なんでもありの店だった。
店と見るべきか、倉庫と見るべきか?うーん、悩む。

表にはおっとりとした奥さん、その奥に思いっきり大阪商人してるお目付け役のおばあちゃんが座ってる。

おっとり奥さんでお客を安心させ、世間話をしながら着物をあれやこれや広げお客がその気になった時にばあさんが出てきて、「これにしとき!」と凄みのある声で一言。

ミョーに説得力のある一声にびびったお客は「ほなこれを・・・」と勢いに圧されてばあさん指定の品をばあさんの言い値で買ってしまう。

見事な連携プレー、いや戦略だ。

私のばあさんの罠にはまり、黄八丈のアンサンブルを買っってしまった。

2軒目、いきなり化粧の濃いばあさんが出てきて、
「つぶすのん?着るのん?」ときた。
ちょっと、「ムッ!」

「何が欲しいん?」「帯か?」「名古屋か?袋か?」「どんな着物にあわせるん?」「私は見てないんやからあんたがゆうてくれな解からへんのやで!」

尋問やないんやから・・・、ばあさん。
それに私は客と違うんか?

こんなに偉そうに言われる店はお断り、さっさと店を出る。
2軒目はハズレ・・・。

3軒目。
表に着物は掛けてあるものの、おせっかいばあさんは出てこないし自分で自由に見て触る事ができる。
店の奥には黙々と値札付けをするおっちゃん一人。
おっちゃん、何も話し掛けてこない。

これ幸いと店の中の着物ををあれこれ自由に引っ張り出しては見る。
あれこれ言わず、放っておいてくれるのが嬉しい

そこで気に入った銘仙を見つけたので、値札付け中のおっちゃんに
「あの〜、これいくらですか?」と尋ねると、おっちゃん
「それは表はええんやけど、裏が木綿やから安いんや」「ま、いっぺん羽織ってみ」
と案外気さく。

「ほな」、と上がらせてもらって銘仙を羽織ってみると、おっちゃんが話し掛けてくる。
「ええ艶やろ、玉虫色いうんやで」

「他にも見してもろおて、かまいませんか?」
「ああ、好きなん引っ張り出して見ぃ」

「あ、この店良いわ」、そう思った。
私が色々引っ張り出してくる着物におっちゃんは「それは袖にシミがある」とか「それはええもんやからちょっと値が張るで」と解説だけはしてくれるが、決して押し付けがましく勧めたりしない。
安いもんは理由がある事、良い物はそれなりの値がつくことだけを客に言う。

人好き好きだけれど、私はこういう店が好きだ。

小一時間この店でおっちゃんと話しをしながら着物を見ていたが、その間にも何人かのお客さんが着物を見に来られた。
そのお客さんの殆んどがリピーター、なじみのお客さんだった。

客商売の上手さを見た気がした。

ここではずっと探していた青紫の矢絣銘仙と桜色の大島を買った。
値段も満足行く値だと思う。

私は着物が好きだけれど、その知識は決して多くはない。
こうして一つ買う度に一つ賢くなればいいかなと思っている。
もちろん失敗も多いが、見て、触って覚えていく事が楽しい。

しかし、これで先週来私は何枚着物を買ったやら・・・・。

でも買物はここで終わるわけではなかった。続きは次回。

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